『マイレージ、マイライフ』、『JUNO/ジュノ』、『サンキュー・スモーキング』と、鮮烈な才能でハリウッドに新しい風を吹き込んできたジェイソン・ライトマン監督が、障害を乗り越えて純愛を貫こうとする男女を、13歳の少年の視線を通して描くという、かつてない感動のラブストーリーに挑む。
主演は『愛を読むひと』でアカデミー賞主演女優賞に輝いたケイト・ウィンスレット。思わぬ出会いによって再び希望を見出していく女性・アデルを演じる。アデルと惹かれあう脱獄犯・フランク役に『ミルク』の演技派、ジョシュ・ブローリン。
アメリカ東部の静かな町。心に傷を持った母・アデルと13歳の息子・ヘンリーは、偶然出会った逃亡犯・フランクを自宅にかくまうことになる。2人に危害を加えないと約束したフランクは、母子の暮らしに寄り添い、しだいに心を通わせていく。ついに3人は人生を変える決断を下すのだが…。
5月1日(木)よりTOHOシネマズシャンテ他にて全国順次公開。
映画カテゴリーの記事一覧
『ぼくたちの家族』試写会に15組30名
『舟を編む』で日本アカデミー賞を席巻した石井裕也監督が妻夫木聡ら豪華キャストを迎え、“家族”というテーマに全力で挑んだ。
注目の新進作家・早見和真が、自身の体験をもとに書き上げた同名小説を読み、「僕自身の話だ」と驚いたという石井裕也監督が「本気で家族というものに向き合いたかった」と自ら脚本を書き上げた意欲作。真面目な長男・浩介役に妻夫木。一見クールな次男・俊平役に池松壮亮。見栄っ張りで頼りない父役に長塚京三。そしてしだいに少女のようになっていく母役に原田美枝子。
若菜家は、息子2人、父と母の平凡な家族。だがある日、若菜家の母・玲子に脳腫瘍が見つかった。末期症状のため余命1週間だという。父は取り乱し、長男の浩介は言葉を失くし、次男の俊平は冷静を装う。やがて“どこにでもいる家族”に潜んでいた秘密が表面化していく。どうしたらいいか分からない、でも投げ出すことなんてできない。若菜家の男たちがとった“悪あがき”とは…。
5月24日より全国公開。
共依存に苦しむ3組の男女を描く『共に歩く』が公開
近年急増していると言われる“共依存”をテーマにした映画『共に歩く』が公開される。監督・脚本は同作品で長編デビューとなる宮本正樹。
「この映画では心の問題を扱っていて、“共依存”という状態と『アルコール依存症』『アルツハイマー型認知症』『子どもの強迫障害』を取り上げています。実はそれらすべては自分の体験なんです。自分が体験して苦しかったですし、相手も苦しんでいた。だから同じような状態で苦しんでいる人の助けになればと。また、世間では“共依存”ということがなかなか認知されてないので、それを知ってもらいたい。それがこの作品を作るにあたりの大きな原動力になりました」
実体験をテーマにするのは辛くないのだろうか。
「生涯のテーマだったので、いつか撮ろうという思いがありました。自分自身の中では客観化できていると思っていましたが、撮影中はやっぱり辛かった。シナリオを書いている時は割と平気だったのですが、撮影でリアルに再現されると、フラッシュバックというか…。撮影後も辛い状態がしばらく続きましたね」
重いテーマだが、見終わったあと不思議とほっこりとした気持ちになる。
「心の病気について理解してもらいたいし、苦しんでいる人がいたら助け舟を出してあげてほしい。周りの人が気づいてあげるだけで救われることもあるんです。そんな思いもありつつ、自分自身ハッピーエンドが好きなので、暗いまま終わりにしたくなかった。見終わってみると救いがあるというか、清涼感や清々しさを感じてほしい。テーマが重たい分、重々しく終わるとしんどいし、その先に希望が見えるようなエンディングにしようと思いました。重いテーマをリアルに描きつつ、前向きになれるエンターテインメント作品として楽しんでいただけたらと思います。欲張りですけど(笑)」
第6回沖縄国際映画祭 REPORT part.2
沖縄国際映画祭では、話題の超大作から新進監督たちの秀作までバラエティー豊かなラインアップが魅力となっている。今年の招待作品はひときわ豪華。伊坂幸太郎の同名小説を映画化した『オー! ファーザー』では主演の岡田将生をはじめ俳優陣が映画祭に登場。ベン・スティラー監督の話題作『LIFE!』も上映され日本語吹き替え版を務めたナインティナイン・岡村隆史も舞台あいさつに登壇し会場を盛り上げた。コンペ部門にも芦田愛菜主演&行定勲監督の『円卓』、森三中の大島美幸がおっさん役に挑んだ『福福荘の福ちゃん』など個性的な話題作が勢ぞろい。豪華作品に加えて、今年新設されたTV DIRECTOR’S MOVIE部門、『クリエイターズ・ファクトリー』など新たな才能と出会える作品も多数上映された。
第6回沖縄国際映画祭 REPORT
3月20日から24日まで沖縄・宜野湾をメイン会場に行われた『第6回沖縄国際映画祭』。例年以上の盛り上がりを見せた今年の映画祭をリポート!
今週のオススメMOVIE 2014.3.31〜
ゲキ×シネ『ZIPANG PUNK 五右衛門ロックIII』
ときは太閤秀吉の時代。石川五右衛門は空海ゆかりの“黄金目玉像”を盗み出す。その像には空海が隠した黄金のありかを示す暗号が隠されていて…。
演出:いのうえひでのり 出演:古田新太他/3時間3分/ヴィレッヂ、ティ・ジョイ 配給/新宿バルト9他にて公開中 http://www.goemon3.com/
©2014 ヴィレッヂ・劇団☆新感線
『白ゆき姫殺人事件』
誰もが認める美人OLが惨殺された。疑惑の目を向けられたのは同期入社の地味な女性・城野美姫。美姫の周囲の人々が流す噂はしだいに加熱して…。
監督:中村義洋 出演:井上真央、綾野剛他/2時間6分/松竹配給/丸の内ピカデリー他にて公開中 http://www.shirayuki-movie.jp/
©2014「白ゆき姫殺人事件」製作委員会 ©湊かなえ/集英社
『ダブリンの時計職人』
時計職人・フレッドは失業し故郷・ダブリンに戻ってホームレスとなる。ところが偶然行ったプールで美しい未亡人・ジュールスに一目ぼれしてしまい…。
監督:ダラ・バーン 出演:コルム・ミーニー他/1時間30分/アップリンク 配給/渋谷アップリンク他にて公開中 http://uplink.co.jp/dublin/
『リベンジ・マッチ』
1980年代に活躍した伝説の2人の元ボクサー、ヘンリーとビリー。因縁の2人に対戦企画が持ちあがり…。
監督:ピーター・シーガル 出演:ロバート・デ・ニーロ、シルベスター・スタローン他/1時間53分/ワーナー・ブラザース映画配給/4月4日より丸の内ピカデリー他にて公開 http://wwws.warnerbros.co.jp/grudgematch/
©2013 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.
『アデル、ブルーは熱い色』
道ですれ違っただけの青い髪の女性・エマに心奪われたアデル。やがて2人はともに暮らし始め幸せな日々を送っていたが…。
監督:アブデラティフ・ケシシュ 出演:アデル・エグザルコプロス他/2時間59分/コムストック・グループ 配給/4月5日より新宿バルト9他にて公開 http://adele-blue.com/ R18+
©2013- WILD BUNCH – QUAT’S SOUS FILMS ©2FRANCE 2 CINEMA ©SCOPE PICTURES ©RTBF (Television belge) – VERTIGO FILMS
『サクラサク』
仕事に追われているうちに、妻や子供たちとすれ違うようになった俊介。あるとき父・俊太郎が認知症となったことから再び家族を見つめ直していく。
監督:田中光敏 出演:緒形直人、南果歩他/1時間47分/東映配給/4月5日より丸の内TOEI他にて公開 http://sakurasaku-movie.jp/
©2014 映画「サクラサク」製作委員会
『ワレサ 連帯の男』
ポーランドの独立自主管理労組・連帯の初代委員長レフ・ワレサが語る、自由を求めた闘いの日々とは…。
監督:アンジェイ・ワイダ 出演:ロベルト・ビェンツキェビチ他/2時間4分/アルバトロス・フィルム 配給/4月5日より岩波ホールにて公開 http://walesa-movie.com/
©2013 AKSON STUDIO SP. Z O.O., CANAL+CYFROWY SP. Z O.O., NARODOWE CENTRUM KULTURY, TELEKOMUNIKACJA POLSKA S.A., TELEWIZJA POLSKA S.A. ALL RIGHTS RESERVED
『俺たちの明日』
不動龍は仲間の俊郎、貴史を連れいわくつきの質屋・Kへと盗みに入る。しかし龍の狙いは願いを叶えると噂される“伝説の金貨”。ところがそれぞれ別の目的を持った男たちと鉢合わせ…。
監督:中島良 出演:眞木大輔、大東駿介他/1時間48分/ティ・ジョイ配給/4月5日より新宿バルト9他にて公開 http://oreasu.jp/
©2014「俺たちの明日」製作委員会
テレビドラマ『チーム・バチスタ』が劇場で完結! 『チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像』
2006年、現役医師の海堂尊が著した『チーム・バチスタの栄光』が325万部という驚異の部数を記録。以後、ミステリーながら心臓外科、救命救急、法医学といった本格医療を扱い、幅広い層から支持を得る超人気シリーズとなった。2008年、特別愁訴外来担当医・田口公平役に伊藤淳史、厚生労働省のエリート・白鳥圭輔役に仲村トオルを迎えたテレビドラマシリーズがスタートすると、高視聴率をキープ。その後『ナイチンゲールの沈黙』『ジェネラル・ルージュの凱旋』『アリアドネの弾丸』とシリーズがドラマ化され今年、3年ぶり登場した『チーム・バチスタ4 螺鈿迷宮』を経て、ついに最終章となる『チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像』がスクリーンに登場する。
伊藤、仲村をはじめ、通称“ジェネラル・ルージュ”速水晃一役の西島秀俊、その下で研修医として学んだ冷静な救命医・滝沢役に松坂桃李、終末医療を主とする地方病院の医師・桜宮すみれを演じた栗山千明といった歴代キャストが総出演するほか、劇場版では新たに桐谷美玲、生瀬勝久ら豪華な顔ぶれも揃う。また原作にはないオリジナルストーリー要素が加わっているのも気になるところ。
待望の国際Aiセンター(Ai=オートプシーイメージング:死亡時画像診断)発足に合わせるかのように起きた前代未聞の事件。果たして田口&白鳥は史上最大の難問を乗り越えられるのか?
審査員賞受賞・品川ヒロシ、藤原竜也が”迷子”で喜びの瞬間を分かち合えず
第6回沖縄国際映画祭が24日閉幕し、Laugh部門・海人賞グランプリに本木克英監督作『超高速!参勤交代』、Peace部門・海人賞グランプリにファン・ドンヒョク監督作『怪しい彼女』、そしてゴールデンシーサー賞(審査員特別賞)には、品川ヒロシ監督作『サンブンノイチ』が輝いた。
トロフィーを手に「映画は俳優やスタッフをはじめ多くの仲間と一緒に作るもの。この喜びを早くみんなと分かち合いたい」と語った品川監督。ところが「でもこの場に僕しかいないので分かち合えないんです(笑)。実は、主演の藤原竜也が韓国の空港で迷子になって、飛行機に乗り遅れまして…」と明かし、会場の笑いをさそった。
結局藤原は、映画祭終了後に沖縄に到着。受賞者の囲み取材の最中に品川監督と電話がつながったものの「韓国の空港でゲートを間違えてしまって…」と、受賞の喜びより先に謝罪のコメント。その後に監督と合流した藤原は「品川監督、よくやってくれました!」と歓喜の言葉を贈った。
クロージングセレモニーでは『第七回沖縄国際映画祭』の開催も発表。期間は2015年3月25日から~29日の5日間となる。
観光スポット・沖縄国際通りで映画祭初レッドカーペット開催
第6回沖縄国際映画祭のレッドカーペットイベントが23日、那覇の国際通りにて行われ、約5万8000人の観客が鈴木福、岡田将生、田中聖らに声援を送った。
今年は、毎回行われている宜野湾会場でのレッドカーペットイベントに加え、映画祭史上、
初めて国際通りでレッドカーペットイベントを開催。人気の観光地に設置された約150メートルのレッドカーペットを370人余りの映画人が歩いた盛大なイベントとなった。
『ピラメキ子役恋物語』出演の鈴木福は共演のはんにゃらから「初めての沖縄でレッドカーペットを歩けてうれしかったです」と観客からの大声援に照れた笑顔を見せていた。他にも『サンブンノイチ』監督の品川ヒロシと田中聖、『オー!ファーザー』の岡田将生、忽那汐里ら、海外作品からは『ジャッカス/クソジジイのアメリカ横断チン道中』のジョニー・ノックスヴィルなどが登場した。
映画祭を主催する吉本興業の大崎洋社長は「国際通りといえば、沖縄の戦後復興の象徴として
“奇跡の1マイル”と呼ばれた場所。そこでみんなが笑顔になるイベントを開催できた事は本当にうれしい」と語った。
映画祭は24日にコンペティション授賞式などが行われ閉幕となる。
あのドッキリが感動の映画に!? ジョニー・ノックスヴィル
「生きた人間でサメが釣れるか」など体を張ったトンデモ企画や、ガチンコのドッキリで騒動を巻き起こすおバカ集団・ジャッカス。メンバーの中心人物、ジョニー・ノックスヴィルいわく「“線引き”は…あまり無いんだよ(笑)。ま、バカな奴らがカメラを持って走り回ってるだけだから。大抵、その場の思いつきなんだ(笑)。最低限の事はスタジオ付きの弁護士に相談することもあるけど、医者とかスタジオのお偉いさんとか、良識ある人に事前に相談なんかしないよ。“そんなことはやめなさい”と言われるのは分かってるし(笑)」。挑戦企画だけでなくドッキリでひどい目に遭うことも。「一度、イタズラされる側に回ったことがあるんだ。日焼け止めの容器に馬の精液を入れるイタズラをする予定が、車に置いてあった僕の日焼け止めの中にソイツを入れられちゃってね(笑)。全然気づかなくて、こーんな感じで(顔中に塗りたくるしぐさ)塗ったよ。妙に粘っこいなと思ったんだけど、暑かったから変質したのかくらいに思って、結局6週間くらい使い続けてたかな。でも肌の調子は良かったし、みんなにウケたからいいけどね。特に僕の家族や友人に(笑)」。そんなジョニーが、特殊メイキャップで86歳のスケベじいさん・アーヴィングに扮し、8歳の孫・ビリーとともに人々にドッキリをしかける人気企画が今回、映画化。パワーアップした仰天ドッキリをしかけながらも最後にはみんな笑顔になる作品だ。騙された人も含め…。「本気で怒っちゃう人もいたよ。何週間も電話で謝り続けたし」。それでも笑いに手を抜かないのが彼ら。日本の下ネタ用語をいくつも覚えてくれたことだし、次回作はぜひ日本で“クソジジイ”っぷりを発揮してもらいたい!
人生は、空想よりも輝ける!『LIFE!』
毎日同じような生活を繰り返す日々。もし自分に人生を変える勇気があったなら…。誰もが抱く思いを抱えた平凡な男の、思わぬ大冒険を描いた感動作がついに日本公開。ダニー・ケイ主演の『虹を掴む男』を現代人にも共感度満点の作品としてよみがえらせた注目作。わずか13分のフッテージ映像を見た関係者の間で共感と感動を巻き起こしすぐさま製作が決定したイチオシの一本。
監督&主演を務めるのは、監督作『リアリティ・バイツ』で演出力を実証し、『ナイト・ミュージアム』シリーズなど数々の主演作で注目を集めるベン・スティラー。ベン演じる主人公・ウォルターは、片思いする女性に面と向かって声をかけることもできない不器用で臆病な男。単調でサエない自分の人生から逃れるかのように、時おり突飛な空想にふけるのが彼のクセ。そんな男が、ひょんなことから冒険家のカメラマンを追って、北極圏のグリーンランドへ旅立った。しかしそれは、空想をはるかに超える大冒険の、ほんの始まりに過ぎなかった…! ウォルターを待ち受けるのはまさに“小説よりも奇なり”な冒険の数々。必死で立ち向かうウォルターが、しだいに変化していく姿をベンが生き生きと演じきる。名優ショーン・ペンが物語の鍵を握るカメラマン役で、茶目っ気のある演技を披露している。