AIと人間が融合した「TEZUKA2020」新作漫画『ぱいどん』お披露目。まさかの連載も視野に

ゲストとして登壇した日本漫画家協会のちばてつや会長(中)とカラテカ 矢部太郎(右)

漫画家のちばてつや「手塚治虫さんの血が入っている。懐かしい」


 この日は漫画家で日本漫画家協会のちばてつや会長と「2018年手塚治虫文化賞短編賞」受賞者のカラテカ 矢部太郎がゲストとして参加していたのだが、ちば会長は「懐かしい感じがした。『どろろ』、『ブラックジャック』とかいろいろな手塚治虫さんの血が入っているキャラクターに思えてすごく懐かしかった」、矢部も「キャラクターもすごく魅力的。仕事の依頼を受けても簡単には受けないようなブラックジャック的な性格だったり、『三つ目がとおる』の写楽をほうふつとさせるようなギミックがあったりしてわくわくした。みんなリスペクトを持って作られているな、ということも感じられた」などと作品を呼んでの感想を語った。

 またちば会長は今回のプロジェクトを通じ、今後の漫画づくりについて「AIを使うことで若い才能のある漫画家が出発する、いいきっかけになるのではないかと思う。これから新しい漫画の世界が始まるのではないかと楽しみ。これは5年かかる企画と聞いたが、それを半年で作った。少し無理なところもあるが(笑)。これからますます楽しみ」などと話した。

 眞氏は「日本の漫画文化は他の国にはない世界に誇れるもの。この文化を未来にどう残していくかというときに、この技術はとても役立つと思う。しかしこの技術は10年も経てば当たり前になっているかもしれない。スマートフォンの中で自分と友達を主人公とした漫画をすぐに作れるような、そんな時代がすぐに来ると思う。そういう形であったとしても、むしろそういう形で漫画が世界に広まって残っていくことが本当の意味で日本の漫画文化を世界に残していくことなのではないかと思う。そしてその漫画の中には、漫画を最初に広めた手塚治虫のニュアンスや考えがちゃんと組み込まれているということが大事。ただ手塚治虫の漫画を一つ作ればいいということではなくて、これから漫画やクリエイティブなものに若い人がどう関わっていくかということに対する、大きな意義として今回、作品を発表ができたのではないかと思っている」と今回のプロジェクトの意義を語った。

 この日は最後に同作に後編があることも明かされた。

 眞氏は「本当は1話の読み切りで考えていたが、AIが考えたストーリーに含みがたくさんあって、それを具体的な物語にしていくうえで、1話にはまとまらないなということになって、2回に分けて前編後編という形になった。これが人気になれば、いずれ連載にしたいと思っているが、まずは2話で完結というところまで読んでいただきたい」と連載という壮大な夢も語った。

 後編に関する情報は3月19日にプロジェクトの公式サイトと公式ツイッターアカウントで発表される予定となっている。