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モントリオール映画祭出品決定…が、原田泰造はお留守番!

2011.08.10 Vol.520

岡田将生、榮倉奈々主演映画『アントキノイノチ』完成報告会見

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 さだまさし原作の映画『アントキノイノチ』の完成報告会見が10日、都内にて行われキャストの岡田将生、榮倉奈々、原田泰造、松坂桃李と瀬々敬久監督が登壇した。

 岡田と榮倉演じる、心に傷を追った男女が、遺品整理業者で働くうちに希望を見出していく物語。
岡田は「タイトルだけ見るとコメディーのようですが、命という大切なものを扱っている作品。多くの若い人に見てもらいたい」。キャストたちは、実際に遺品整理の現場を体験したという。中でも榮倉は「日常で、他人の家に勝手に入って掃除をするということはないので、そのことへの違和感もありましたし、亡くなった人の物を片付けるんだということに対する、自分の感情と遺品整理業というプロとしての立場とのせめぎ合いがありました」と、その体験が芝居に生きたことを感慨深げに語った。

 シリアスな要素も含む物語だが、現場は和気あいあいとしていたようで、現場の様子を聞かれた榮倉は「監督が私を見て“岡田君!”と呼んでいた」と、監督がなかなか名前を覚えてくれなかったというエピソードを明かすと、岡田と松坂も「監督から松岡君!と呼ばれて、2人とも振り向いたことがありましたね」と暴露。原田いわく「監督がとにかくかわいくて、監督のために頑張ろうとチームが一丸になった現場だったんです」。同作はモントリオール世界映画祭のワールド・コンペティション部門に正式出品することが決定。岡田や榮倉が映画祭への出席が楽しみと語る一方で、“留守番”が決まっている原田は「(皆が映画祭に行っている間)僕はいつも通りバラエティーの収録でもしていると思います」と語り会場の笑いを誘った。

 映画は11月19日全国公開。


『ツリー・オブ・ライフ』

2011.08.08 Vol.520

静かなる巨匠”テレンス・マリックのカンヌ最高賞受賞作!

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© 2010. Cottonwood Pictures, LLC. All rights reserved.

 寡作ながらも、類まれな芸術性で評価され続ける“伝説の巨匠”テレンス・マリック。これまで彼がメガホンを取ったのは、1973年の長編監督デビュー作『地獄の逃避行』、カンヌ国際映画祭・監督賞を受賞した『天国の日々』、その20年後の監督作『シン・レッド・ライン』、アメリカ建国創成期の実話をもとにした『ニュー・ワールド』とわずか4本。そしてついに5本目、カンヌで最高賞・パルムドールを受賞した最新作が日本でも公開となる。

 事業に成功しながらも空しさを抱えていた男が振りかえる、少年期の記憶。あのころの自分は厳格な父を嫌っていた…。物語の軸となるのは、父と息子の葛藤。監督は、その普遍的なテーマを、宇宙や大自然、体内など神秘的なまでに美しい映像の数々を交えて語り、見る者の思いを生命や魂といった根源的なテーマにまで昇華させていく。

 成長したジャック役を演じるのは、オスカー俳優ショーン・ペン。少年ジャックが愛憎を持って見つめる父役をブラッド・ピットが好演している。

STORY:成功した実業家であるジャックは人生の岐路に立っていた。胸に浮かぶのは、両親と2人の弟と暮らした少年の日々。そして、社会的な成功と富を求め息子たちを厳格に育てようとする父との確執だった…。

監督:テレンス・マリック 出演:ブラッド・ピット、ショーン・ペン他/2時間18分/ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン配給/8月12日(金)より丸の内ルーブル他にて公開 http://www.movies.co.jp/tree-life/


多彩な表情を見せる桐谷美玲にインタビュー 

2011.08.08 Vol.520

『乱反射』『スノーフレーク』 主演

放送中のドラマ『荒川 アンダー ザ ブリッジ』など話題作への出演が相次ぐ注目の女優・桐谷美玲が、ピュアな女子高生を演じた『乱反射』と、まっすぐな女子短大生を演じた『スノーフレーク』。万華鏡のように多彩な表情を見せる、その魅力に迫る!

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撮影:蔦野裕 ヘアメイク:今井貴子 スタイリスト:相澤樹

 2本立てロードショーということもさることながら、1人の女優を2つの角度から見つめることができる豪華な企画。2本ともメガホンを取ったのは、仲里依紗主演作『時をかける少女』の谷口正晃監督だ。『乱反射』は、多感な心を持つ女子高生歌人の迷いと成長を描いたピュアな青春ラブストーリー。『スノーフレーク』は、主人公の女子短大生が、亡くなった初恋の人とよく似た青年と出会い、謎を解いていくミステリー仕立ての物語。

「『乱反射』の主人公・志摩は、とにかくピュアで無邪気な女の子。多感で、少し傷つきやすいところもある子です。本作は"痛み"がテーマでもあるので、自分が高校生だったころを思い出しながら志摩の痛みを大切に演じました。『スノーフレーク』の主人公・真乃は、わりと今どきの女の子というイメージですね。髪型や服装もオシャレさんだし。その中でも、初恋の人を一途に思う純真さと少し頑固なところ、何かに立ち向かう真乃の強さをしっかり表現しようと思いました」

 自身に近いのはやはり真乃のほう?「実は志摩にも共感できるところがたくさんあるんですよ。監督や航大役の三浦貴大さんからも"志摩って桐谷さんそのままだよね"と言われました。けっこう突拍子もないことをするところが似ているらしくて(笑)」

 今回、見せていない"意外な顔"は?

「Sなところ、でしょうか(笑)。嫌がっている人をくすぐったりするので、友達にもよく"けっこうSだよね"って言われます。『乱反射』でも、三浦さんと2人で自転車に乗っているシーンで、実は見えないところで三浦さんをくすぐったりしていました(笑)」

 そしてもう1つ、スレンダーな体からは思いもよらないのが...。

「おいしいものを食べるのがとにかく好きなんですよ。地方ロケになるとなるべくその土地のおいしいものを食べるようにしています。うちは家族全員が大食いで(笑)。お母さんが作ってくれるおにぎりも、こぶし大くらいの大きさなんですよ。それを2つとか平気で食べていましたね。運動会のとき、みんなのおにぎりが小さいのでビックリしました(笑)」

 確かにスタミナは必要のはず。ドラマ『荒川アンダー ザ ブリッジ』(来年映画化)をはじめ、松山ケンイチ主演映画『うさぎドロップ』、来年公開作『逆転裁判』など話題作への出演が続く。

「『荒川―』はどうやって実写化するの!?って衝撃でした(笑)。小栗旬さんも山田孝之さんもメイクは大変そうですけど、撮影のときはアドリブしたりして楽しそうですよ。やっぱり、表情じゃないところで芝居する楽しさがあるんでしょうね。私はそんな2人に見守られているニノという役。2人の姿に慣れておくためにメイクした小栗さんの写真を携帯に入れていたんですけど、今ではあのメイクをしていない2人を見ると違和感すら感じます(笑)」

 多彩な作品を経て、着実に実力派女優として開花している。

「何も分からない状態からスタートしているので、そのときに比べれば少しは成長してきたかな(笑)。そして間違いなく、演技をすることがどんどん好きになっています。映画『ジーン・ワルツ』の撮影でもそれを実感しました。菅野美穂さん、風吹ジュンさん、浅丘ルリ子さんなど素敵な先輩たちからたくさんのことを教えてもらって、すごく幸せで楽しくて、もっと頑張りたいと強く思ったんです。自分もいつか、ああなれるように頑張らなきゃ(笑)。今はなんでも挑戦して、それを吸収してステップアップしていこうと思っています。とくにやってみたいのは...悪女役(笑)」

 今回、挿入歌も自ら歌う。"S"な表情は今後のお楽しみに撮っておくことにして、まずはこの2本でいろいろな桐谷美玲を楽しんで。

(本紙・秋吉布由子)

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『乱反射』(写真左)、『スノーフレーク』(写真右)

『乱反射』『スノーフレーク』

監督:谷口正晃 出演:桐谷美玲、三浦貴大、高島礼子他/スタイルジャム配給/シネマート新宿他にて2本立てロードショー http://www.ranhansha-snowflake.jp/
©「乱反射/スノーフレーク」製作委員会


『モールス』

2011.07.25 Vol.519

恐ろしいのに、切ない…! 少年と少女の初恋、その衝撃のラストは…

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©2010 Fish Head Productions, LLC All Rights Reserved.

 スウェーデン映画『ぼくのエリ 200歳の少女』をハリウッドでリメイク。スティーヴン・キングをして「この20年のアメリカでNO.1のスリラー」と言わしめた話題作。

 孤独な少年が心を通わせた少女は、誰にも言えない秘密を抱えていた…。

 謎めいた少女・アビーを演じるのは 『キック・アス』のヒットガール役でブレイクしたクロエ・グレース・モレッツ。孤独な少年・オーウェン役には『ザ・ロード』でヴィゴ・モーテンセンの幼い息子役を演じた天才子役、コディ・スミット=マクフィー。身の毛もよだつ連続猟奇殺人事件と、幼い2人の恋。恐怖と切なさという、相反する感情に揺さぶられるストーリーはクライマックスに向けて緊迫感を増し、衝撃のラストにたどり着く。2人の恋が選んだラストを、あなたはどう受け止めるだろうか?

STORY:母親と2人で雪に閉ざされた田舎町に住む12歳の少年・オーウェンは、アパートの隣室に越してきた少女・アビーと知り合う。しだいに2人はうちとけ合うが、アビーには恐ろしい秘密があった…。

監督:マット・リーヴス 出演:クロエ・グレース・モレッツ、コディ・スミット=マクフィー、リチャード・ジェンキンス他/1時間56分/アスミック・エース配給/8月5日(金)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズ他にて公開 http://morse-movie.com/


池田鉄洋インタビュー 初の映画脚本作品を語る

2011.07.25 Vol.519

『行け!男子高校演劇部』

所属する劇団・猫のホテルや主宰するコントユニット「表現・さわやか」など舞台を土台に、個性派俳優としても活躍する“イケテツ”こと池田鉄洋が、初の映画脚本作品を語る!

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撮影・蔦野裕 ヘアメイク・大宝みゆき スタイリスト・ハルカ
ポロシャツ1万2600円(アガルタ 03-5784-3255)/パンツ1万2600円(アガルタ 03-5784-3255)/クレープブーツ 衣装協力(Sian PR 03-6662-5525)/ハット 衣装協力(Sian PR 03-6662-5525)

「私は40歳で彼らは20歳になったばかりですから、ほぼ“息子”ですよ。そんな若い彼らが、ここまで的確に“バカ”を表現できるとは」と、自身初めての映画脚本作品を体現してくれた若手役者たちを、目を細めて称賛する。

「みんな見事なバカで、かわいいんですよ。バカがかわいいと思うのはオジサン目線かもしれませんけど(笑)」

 どんな役者たちが“バカカワ”演劇部員を演じているのかというと…。

「元サッカー部のイケメンを演じたのが稲葉友君。普段の稲葉君をよく知らなかったので、演技中の彼を見てホントにバカなのかなと思いました。もちろん後で彼と話してみて、そうじゃないと分かりましたけど(笑)。ジュノンボーイのグランプリまで取った人が、あんな、ねえ…(笑)。自称・イケメンを演じた金子直史君は、自前かと思うくらいホクロが似合っていましたけど、あのホクロをはずして髪を普通にするとすごいカッコいい子なんですよ。なんでこんな役をやったの、というくらい。オフィシャルの写真と見比べてみてください、別人ですから。川原一馬君は、中途半端なヤンキーを好演してくれました。進学校のヤンキーってちょうどこんな感じなんですよね。冨田佳輔君なんて“存在感がない”という役で印象を残していますね。見ていても“あいつ暗いなー”じゃなくて“あいつ、いた!”みたいな、つい見ていたくなる、絶妙な存在感の無さ(笑)。池松壮亮君には、もう降参ですね。この人のうまさには舌を巻きますよ。見せていいのかな、という顔まで見せてくれて。池松君のあんな顔、見たことある人はなかなかいないと思うんですよね…私も衝撃でしたもん(笑)。こんなにうまい連中が集まってそれぞれに個性を発揮して、しかも誰一人くすんでいない。その中にあって主役を張っている中村蒼という人は、やはり選ばれた人なんだなと思いますね。こんな物語だとわりと主役が損しがちですけど、しっかり見せてくれますもん」

 本作最大の見せ場は、こんなおバカな男子演劇部員があっと驚く衝撃&笑劇の劇中劇を披露するクライマックス。題材は『最後の一葉』。

「どんな題材にするか、いろいろ考えましたね。シェイクスピアとか赤穂浪士とか。その中で、以前から気になっていた『最後の一葉』はどうかな、と思ったんですよ。別に好きというわけでもなく、なんであんな暗い話がみんなに読まれているんだろうと…オー・ヘンリ−には失礼ですけど(笑)。そのとき、ふと“あのアイデア”が浮かんだんですよね。でも思いついた時に、絶対に誰かすでにやっているんじゃないかと思って、急いで家に帰ってネットで調べたんですけど、一応見当たらなくて。まあ、思いついてもバカすぎて誰もやらなかっただけかもしれませんが(笑)」

 一体『最後の一葉』をどんな舞台にしてしまったのか…それは映画館でのお楽しみ。おバカなりに一生懸命な彼らを見ていると、青春は輝いているだけではつまらないのかも、と思う。

「あの時期に“俺の人生、最高!”なんて人はあまりいないんじゃないかと思うんですよ。もっとモテたいとか、あいつに勝ちたいとか、多かれ少なかれコンプレックスがある。私の青春も後悔と羞恥心の塊でしたね。だから全然、青春という言葉の響きに美しいものは感じないんですよ。ようやく今やりたいことを堂々とやれるようになったかなと思います。なので、あのころモテたり青春してたヤツに “そろそろ結婚して落ちついたら”とか言われても“まだ俺そんな経験してないから!”って言いたいですね(笑)」

 バカを忘れた大人たちにも、苦い青春真っ最中という人にも清涼剤となること請け合いの一本だ。

(本紙・秋吉布由子)

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『行け!男子高校演劇部』

監督:英勉 出演:中村蒼、池松壮亮、冨田佳輔、川原一馬、金子直史、稲葉友他/1時間25分/ショウゲート配給/8月6日よりヒューマントラストシネマ池袋他にて公開 http://ikedan-movie.com/
© 2011「行け!男子高校演劇部」製作委員会


「あきらめない心とリーダーシップが大事」

2011.07.19 Vol.518

“司令官”役所広司、なでしこジャパンの優勝を祝福

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役所広司、玉木宏、柄本明、柳葉敏郎、吉田栄作、椎名桔平、伊武雅刀、中村育二、五十嵐隼士、瀬戸朝香、原田美枝子、宮本信子、そして監督の成島出監督が登壇

 12月に公開予定の映画『聯合艦隊司令長官 山本五十六』のクランクアップ会見が18日、都内ホテルにて開催。主人公・山本五十六を演じる役所広司をはじめとする豪華キャストが劇中衣装に身を包み、成島出監督とともに登壇した。
 命をかけて日米開戦に反対した山本五十六が、なぜ真珠湾攻撃という苦渋の決断を下さなければならなかったのか。その謎を壮大なスケールで描く超大作。この日の未明に行われたサッカーの女子W杯を一睡もせずに見ていたという主演の役所は、開口一番になでしこジャパンを祝福。「なでしこジャパンは最後まであきらめず、勝利を手にした。映画を作る我々にも時間や予算の制約があるが、あきらめずに良い作品を作っていきたいと思う」と、自身の励みになったと語った。多くの部下たちに慕われた山本五十六だがリーダーの資質とは、との質問に「リーダーシップを発揮するには部下に愛され慕われることが必要だし、世界を見ることができる人物でなければならないと思う。また、自分の信念を最後まであきらめずに貫く胆力も持っている人物」と語り“司令官”の風格をにじませた。
 映画の公開は12月23日。



2011夏休み映画PICK UP

2011.07.18 Vol.518

熱い思いに浸りたい人も、ゾクっと涼みたい人も!

 ハリウッド大作からミニシアター系まで、この夏もオススメ映画がめじろ押し! 映画は、さまざまな感動や興奮を伝えてくれるもの。この夏は、三宅島復興時の実話エピソードを元にした『ロック わんこの島』や、戦後復興を願った軍人と少女たちのドラマを描く『日輪の遺産』など、日本人を勇気づけてくれる映画にふれるものよい。他にも日本で生まれたキャラクターが大活躍する超大作『トランスフォーマー ダークサイド・ムーン』や、楽しげな日本のシーンが出てくる『カーズ2』など世界との絆を感じることができる海外作品もおススメだ。

 今年の夏は自宅のクーラーをオフにして公共施設に出かけようと考えている人も多いはず。燃えたり震えたり、映画で心の温度調節をしてみてはいかが。


日本中に元気と勇気を届ける、この夏の話題作

『コクリコ坂から』

 待望のスタジオジブリ最新作が、この夏いよいよ公開! 『ゲド戦記』以来5年ぶりとなる宮崎吾朗監督作。1963年、高度経済成長期が始まろうとしていた時代を背景に、古い建物の保存運動に打ち込む高校生たちの姿を通して“まっすぐに生きる”ことの清々しさを描く。ヒロイン・海の声を長澤まさみ、海とひかれあう少年・俊の声を岡田准一が務める。原作は、1980年ごろに「なかよし」に連載された漫画。学生運動や、出生の秘密など時代的な要素はあっても自然に登場人物たちに共感できる。ファンタジックな要素を排したストーリーで、現代に生きる我々が失いかけている大切なことに、気づかせてくれる。

1963年、横浜。港の見える丘に建つコクリコ荘を切り盛りしている16歳の少女・海は、高校の歴史ある建物の保存運動をしている17歳の少年・俊と知り合う。俊たちの運動に協力することになった海は、しだいに彼ににひかれていくが…。
東宝配給/TOHOシネマズ スカラ座他にて公開中 http://www.kokurikozaka.jp/


『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』

 2001年に公開されたシリーズ第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』から10年。昨年公開された『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』の後編となる本作で、ついに冒険が終結。すべての謎も明らかになる。本作では、主人公ハリー・ポッターと宿敵・ヴォルデモートとの最終決戦が描かれるが、その迫力は史上最大スケール。ハリー役のダニエル・ラドクリフも“まるで戦争映画のよう”と語っているほどだ。映像の迫力だけでなく、頂点を極めるドラマも見ごたえ満点。ハリーを待ち受ける衝撃の真実、そして最大の試練とは。運命に立ち向かうハリーの姿にファンならずとも感動必至だ。

魔法省やホグワーツ魔法魔術学校にまで死喰い人の支配が及ぶなか、ハリー、ロン、ハーマイオニーはヴォルデモートを倒す鍵となる分霊箱を探していた。
ワーナー・ブラザース配給/丸の内ピカデリー他にて公開中 2D/3D http://deathly-hallows.jp


『トランスフォーマー ダークサイド・ムーン』

 スティーブン・スピルバーグとマイケル・ベイがハリウッド最高のスタッフとともに作り上げた大ヒットシリーズの最新作にして完結篇が、ついに日本公開。3D映画の進化系ともいうべき究極の映像に、全米でも大ヒット。公開からわずか9日間で全世界興行収入約400億円を突破し、歴代映画最速記録を樹立した。ベイ監督本人も「『アバター』を超える過去最高の映像」と太鼓判を押す、この夏最大のハリウッド注目作だ。主人公・サム役のシャイア・ラブーフと、新ヒロインのロージー・ハンティントン=ホワイトリーの来日も予定されており、公開に向け注目度はますます高まっている。

1969年。アポロ11号が月面着陸に成功。しかし月の裏側にはトランスフォーマーたちの宇宙船が着陸していた…。
パラマウント ピクチャーズ ジャパン配給/7月29日(金)よりTOHOシネマズ日劇他にて公開 2D/3D http://www.tf3-movie.jp


『カーズ2』

 ディズニー/ピクサー史上最大の冒険が幕を開ける! 今回の冒険の始まりは、なんと日本! トーキョーを楽しむマックィーンとメーターがとんでもない事件に巻き込まれてしまい、巨大な陰謀に立ち向かいながら世界をめぐる冒険に挑む。『トイ・ストーリー3』のその後の物語を描く短編『ハワイアン・バケーション』も同時上映。

ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン配給/7月30日よりTOHOシネマズ日劇他にて公開 2D/3D http://www.disney.co.jp/cars/


『カンフー・パンダ2』

 今年の日本はパンダに夢中! 小心者だが食い意地は人一倍のパンダ、ポー。伝説の龍の戦士となった彼の前に新たな敵が現れた! 戦いの中で幼いころの記憶がよみがえったポーは本当の家族を知りたくなり…。日本語吹き替え版では、ポー役に山口達也。タイガー役に木村佳乃。大人から子供まで楽しませてくれる一本だ。

パラマウント ピクチャーズ ジャパン配給/8月19日(金)より新宿ピカデリー他にて公開 2D/3D http://www.k-panda2.jp


『ロック わんこの島』

 2000年8月に起こった三宅島大噴火によって離れ離れとなった少年・芯と、復興のシンボルとなった島のアイドル犬・ロック、そして彼らを見守る家族たちの絆を描く希望の物語。少年の両親役に佐藤隆太、麻生久美子。『冷静と情熱のあいだ』の中江功監督がメガホンをとった。日本中の人々にエールを送ってくれる一本。

東宝配給/7月23日より お台場シネマメディアージュ他にて公開 http://www.rock-wanko.com/


『日輪の遺産』

 浅田次郎の原点ともいわれる人気作が、『半落ち』の佐々部清監督、『武士の家計簿』の堺雅人主演で映画化。1945年敗戦間際の日本で“マッカーサーの財宝”を戦後日本の復興のため隠匿するという極秘指令を負った若き軍人と、作業員として動員された20人の少女たちのドラマを描く。日本の未来のために生きた彼らの姿に感動。

角川映画配給/8月27日より角川シネマ有楽町他にて公開 http://www.nichirin-movie.jp/


感動で、興奮で思わず胸が熱くなるイチオシ映画

『こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 勝どき橋を封鎖せよ!』

 SMAPの香取慎吾が、主人公・両津勘吉に扮し大きな話題を呼んだ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」・通称「こち亀」の実写ドラマがスクリーンで復活。両さんと、深田恭子演じるあこがれの人・桃子との“恋”を絡めながら、かつてない大事件をめぐる騒動を、映画ならではのスケールと感動で描く豪快人情エンターテインメント。

松竹配給/8月6日より丸の内ピカデリー他にて公開 http://www.kochikame-movie.jp


『ドライブ・アングリー3D』

 世界の高級ヴィンテージ・カーがスクリーンから飛び出す3Dカーアクション! ニコラス・ケイジが演じる主人公・ミルトンが、さまざまな追手を交わしながら復讐を誓ったカルト教団を追いつめる。二重、三重のチェイスに息を飲み、スクリーンから飛び出す車、炎、銃弾に大興奮。車好き、アクション好きが思わずアツくなる一本だ。

日活配給/8月6日よりTOHOシネマズ日劇他にて公開 2D/3D http://www.da3d.jp


『神様のカルテ』

 本屋大賞で史上初の2年連続ノミネートを果たした感動小説を、嵐・櫻井 翔×宮崎あおいの初共演で映画化! 地方病院で働く青年内科医・イチが、友人や職場の仲間たち、患者、そして愛する妻・ハルの支えによって、医師として人間として成長する姿を温かく描く感動作。命の意義や人の心の温かさを見つめ直し、前向きになれる一本だ。

東宝配給/8月27日よりTOHOシネマズ 日劇他にて公開 http://www.kamisamanokarute-movie.jp


『ツリー・オブ・ライフ』

『シン・レッド・ライン』の巨匠テレンス・マリックが、ブラッド・ピッド、ショーン・ペンというハリウッドのトップ俳優を迎えて描く至高の1本。今年のカンヌ国際映画祭で見事パルムドールを受賞した話題作。父と息子の葛藤を通して生命のつながりを見つめる壮大な視点と、全編にあふれる映像美に、マリックワールドの真髄を見る。

ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン配給/8月12日(金)より丸の内ルーブル他にて公開 http://www.movies.co.jp/tree-life/


スリルと恐怖で冷房いらず! オススメ涼感映画

『モールス』

 スウェーデン映画『ぼくのエリ 200歳の少女』をハリウッドでリメイク。連続猟奇殺人事件と、幼い2人の初恋…恐怖と切なさという相反する感情に揺さぶられるストーリーに加え、衝撃のラストがかつてない余韻を残す。『キック・アス』のクロエ・グレース・モレッツが謎の少女・アビー役でさらなる才能を見せているのにも注目だ。

アスミック・エース配給/8月5日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズ他にて公開 http://morse-movie.com


『インシディアス』

『ソウ』シリーズのジェームズ・ワン&リー・ワネルのコンビと、『パラノーマル・アクティビティ』のオーレン・ペリというホラー映画界禁断のタッグが実現した話題作。古い家に越してきた一家が、家の中で起こる不審な現象にさいなまれ、さらに恐るべき存在に狙われてしまう事件を描く。スリラーで涼みたいなら絶対に見逃せない一本。

ショウゲート配給/8月27日よりシネマサンシャイン池袋他にて公開 http://www.insidious.jp


『エッセンシャル・キリング』

 ヴィンセント・ギャロが一切の台詞もなく、ただ逃げ続ける主人公を演じてヴェネチア国際映画祭で主演男優賞を受賞した注目作。監督は『アンナと過ごした4日間』で再評価されたポーランドの鬼才イエジー・スコリモフスキ。雪山を逃げまどい続ける主人公の姿に興奮しつつも、もしも自分が…と思うと身震いせずにはいられない。

紀伊國屋書店、マーメイドフィルム配給/7月30日より渋谷シアター・イメージフォーラム他にて公開 http://www.eiganokuni.com/EK/


『ヒマラヤ 運命の山』

 山岳映画好きはもちろん、雄大な自然の光景に涼みたい人必見の一本。1970年。前人未到のヒマラヤ山脈ナンガ・パルバートに2人の兄弟が挑戦した。見事登攀(とうはん)に成功するが、突然の悲劇に見舞われ兄だけが帰還。果たしてヒマラヤでなにがあったのか。知られざる真実を、現地ロケで忠実に描いた“本物の”山岳映画。

フェイス・トゥ・フェイス配給/8月6日よりヒューマントラストシネマ有楽町他にて公開 http://www.himalaya-unmei.com


『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』

2011.07.11 Vol.517

第1作目公開から10年、ついにシリーズ完結!!

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©2011 Warner Bros. Ent. Harry Potter Publishing Rights ©J.K.R. Harry Potter characters, names and related indicia are trademarks of and ©Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

 2001年に公開されたシリーズ第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』から10年。昨年公開された『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』の後編となる本作で、ついにすべての冒険が終結する。

 主人公ハリー・ポッターと、宿敵・ヴォルデモートとの最終決戦を迎える本作は、シリーズで最も激しいドラマが展開される。ヴォルデモートを倒す鍵となる“死の秘宝”にたどり着いたハリーたち。ところが、ホグワーツの仲間たちととともにヴォルデモートとの決戦に挑むハリーを、最大の試練が待ち受けていた…。多くの仲間たちと出会い、さまざまな冒険を経て大きく成長したハリー。最後の戦いで明かされる衝撃の真実に立ち向かう姿に、シリーズのファンならずとも感動必至。

 シリーズ全8作を通じて、ハリーを演じてきたダニエル・ラドクリフ、ロンを演じたルパート・グリント、ハーマイオニーを演じたエマ・ワトソンも、今ではすっかり大人に。“魔法学校”を卒業した彼らの新たな活動にも期待がかかる。

STORY:魔法省やホグワーツ魔法魔術学校にまで死喰い人の支配が及ぶなかで、ハリー、ロン、ハーマイオニーはヴォルデモートを倒す鍵となる分霊箱を探していた。決戦を前にハリーは衝撃の真実を知る…。

監督:デビッド・イェーツ 出演:ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン他/2時間10分/ワーナー・ブラザース配給/7月15日(金)より丸の内ピカデリー他 にて公開 2D/3D http://deathly-hallows.jp


松本「松とナレーションをできて幸せ」 映画『ライフ』完成披露試写会

2011.07.06 Vol.516
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 9月に公開予定のネイチャードキュメンタリー映画「ライフ-いのちをつなぐ物語」の特別完成披露試写会が7月5日、都内で開催された。会場には、共同監督のマイケル・ガントン、マーサ・ホームズ、ライフ案内人の松本幸四郎、松たか子が登場し、映画への熱い思いを語った。

 ガントン監督は、「全ての生き物は生誕を迎え、命をつないでいく。そのつながりを見ていて感じられるような作品になればと思っています」と映画への思いを語った。マーサ監督は、「生誕から死に至るまでの間に、いかに子に引き継いでいくかがテーマにありますから、家族を見せるのはベストだと思います。今回、父と娘がナビゲータを引き受けていただいて、パーフェクトではないかと思います」と松本、松の2人を絶賛した。
 松は、「評価していただけたことは光栄に思います」と挨拶し、松本は、「こういう情勢の中で、みなさんと一緒に試写会を迎え、ナレーションを務められたことは本当にありがたいことです。ナレーションは物言わぬ動物たちの魂の声で、主になるのは映画を作り上げた両監督です」と監督への感謝を述べた。

 そして松は、「ライフというタイトルなのですが、原題はワンライフなんです。このワンライフの意味は深いのではないかと思い、両監督の話を聞いていました。与えられた特性を生かし切って生きる動物たちばかり出てきますので、私たち人間は生ききれているだろうかと考えさせられる作品になっています。見た方と一緒にいろんな話をしていただければいいなと思っています。
松本は、「歌舞伎には襲名があります。親から子に引き継がれていきます。襲名の名の字は、名前の字を書きますが、本当は命の“メイ”です。動物は命をかけて次の世代に命をつなげていきます。この命を渡す作業は、人間を含めて全ての動物にとって崇高な作業であることを教えてくれます。自分の命を手渡した松たか子と、このナレーションをできて幸せでした」とまとめた。

 ガントン監督は震災直後の来日について、「迷いはありませんでした。作品を見ていただいて、被災された方に何か幸せなっていただける瞬間でも与えることができればと思っています」としながら、東北地方応援プロジェクト「ワンライフプロジェクト」が立ち上がることが紹介された。上映館などで販売される、映画に登場する動物たちをあしらったオフィシャルTシャツを1枚購入するごとに、ノート1冊が東北地方の子どもたちに届けられる。

 最後に、スペシャルサポーターとして、動物たちの衣装をまとった17カ国の子どもたちと一緒に、猫ひろしが登場。猫ひろしは「次回作に出演することを直談判することも込みなのですが、映画を見て感動したので、両監督にお礼を言いに来ました」と盛り上げた。来年は「動物たちの生きる大切さを学んだので、一生懸命走って、走ることでみなさんに何かを伝えられたらと思っています」とカンボジア人としてオリンピックへ出場することへの抱負を語った。

  映画『ライフ −いのちをつなぐ物語−』は、9月1日(木)からTOHOシネマズ日劇ほかで全国公開される。

(c)BBC Worldwide Limited 2011


『サンザシの樹の下で』

2011.07.04 Vol.516

『初恋のきた道』のチャン・イーモウが実話をもとに描く純愛物語!

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© 2010, Beijing New Picture Film Co., Ltd and Film Partner (2010) International, Inc. All Rights Reserved.

 巨匠チャン・イーモウ監督が、中国系アメリカ人作家・エイミーの同名小説を原作に、文化大革命に散った究極の純愛を描く感動作。中国では過去10年の文芸映画で最高の興行収入を記録した話題作だ。

 文化大革命の嵐に揺れる中国。迫害される両親を持つ都会の女子高生・ジンチュウと、農村のエリート青年・スン。2人の許されぬ恋を、美しい風景と抒情的な描写で紡ぐ本作は『初恋のきた道』ファンなら必見の1本。『初恋―』でチャン・ツィイーをブレイクさせたチャン・イーモウ監督が、今回ヒロインのジンチュウ役に抜擢した新人、チョウ・ドンユィのピュアな魅力にも注目だ。現在すでに新たな作品が待機中で、今後の活躍が期待される。

 そんなドンユィの純愛を包み込む農村の風景にも、心が洗われる。素朴ながらも美しい映像が話題となり、劇中の撮影に使われたサンザシの樹がある湖北省の遠安県は、映画の効果で観光客も急増したとか。

STORY:文化大革命下の中国。都会の女子高生・ジンチュウは、<再教育>のために送られた農村でエリートの青年・スンに出会う。身分違いの許されぬ愛と知りながらも引かれ合う2人。人目を忍んで互いを思い合う彼らに、運命はさらに過酷な試練を課す―。

監督:チャン・イーモウ 出演:チョウ・ドンユィ、ショーン・ドウ他/1時間54分/ギャガ配給/7月9日より新宿ピカデリー他にて公開 http://sanzashi.gaga.ne.jp/


ショートショート フィルムフェスティバル & アジア SSFF & ASIA 2011グランプリ決定!

2011.06.27 Vol.515

 国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)2011」の授賞式が26日、都内で行われ、出品作のスタッフやキャスト、審査員ら豪華ゲストが登場し、レッドカーペットをにぎわせた。
13回目を迎える今年、オフィシャルコンペティションのグランプリを受賞したのは、インターナショナル部門で優秀賞を受賞した『ヘルムートの誕生日』。同賞受賞作は、次年度の米国アカデミー賞短編部門ノミネート選考対象となる。スイス出身のシュタイナー監督は「この賞は今後の製作に大きな影響を与えてくれる」と大きな喜びを表した。
同映画祭の代表を務める俳優の別所哲也は閉会の挨拶で、3月11日に起きた東日本大震災の影響により、一時開催が危ぶまれていたことを明らかにした。「それでも、ジョージ・ルーカス監督をはじめ、世界中から寄せられた映画祭を応援する声に励まされ開催することができた。また、海外から参加してくれた監督たちも日本に勇気を与えてくれた」と語った。

 【受賞結果】
■オフィシャルコンペティション(審査員:犬童一心、小澤征悦、菊川怜、鳥越俊太郎、ジョージナ・ポープ)
グランプリ:『ヘルムートの誕生日』(ニコラス・シュタイナー監督)
インターナショナル部門優秀賞:『ヘルムートの誕生日』
アジア インターナショナル部門優秀賞:『パープルマン』(キム・タクフン、ユ・ジニョン、リュ・ジノ、パク・ソンホ監督)
ジャパン部門優秀賞:『中国野菜』(河村勇樹監督)
■ストップ! 温暖化部門(審査員:石原良純、江守正多、黒谷友香)
優秀賞:『シロクマ』(片岡翔監督。J-WAVEアワードとのW授賞)
■旅シヨーット! プロジェクト(審査員:セイン・カミュ、菊川怜、中島信也)
優秀賞:『TOURISM HOKKAIDO「街」』(山口洋介監督)。
■3D部門(特別審査員:押井守)
優秀賞:『ウユユイ』(サンチアゴ・カイセド監督)。

SSFF & ASIA 2011公式サイト
http://www.shortshorts.org/2011/

 

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