川崎が世界のイノベーション都市を目指す! 産学官が連携する起業家支援施設がオープン



 ベンチャー発掘から成長支援までを目的とする起業家支援拠点「Kawasaki-NEDO Innovation Center(以下:K-NIC)」オープニングイベントが18日、川崎市の同施設にて行われた。

 K-NICは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下:NEDO)と川崎市が昨年締結した「起業家支援のワンストップ拠点に関する覚書」に基づき開設した、起業支援施設。NEDOが実施する研究開発型ベンチャー支援と、川崎市が行う起業家支援を、ワンストップで実施する。NEDOが自治体と連携協力するのはこれが初。

 施設内には、起業経験者、投資家、知的財産やマーケティングなどさまざまな専門家による相談窓口をはじめ、NEDOと川崎市の各種支援事業の相談窓口などを設けるほか、ピッチイベントや交流機会の機能も集約する。利用はメンバー登録制。登録や施設の利用は無料。

NEDO 石塚博昭理事長

 オープニングイベントでは冒頭、NEDOの石塚博昭理事長や川崎市の福田紀彦市長、公益財団法人川崎市産業振興財団の三浦淳理事長が主催者挨拶を行った。石塚理事長は「K-NICは、ここからイノベーションを起こしたいという期待のもと開設されました。川崎市には大企業だけでなく中小企業も多く、新たな研究施設もある。また若い世代の人口も多く、さらなる発展が期待されています。イノベーション、新結合を起こすためにはまだ出会っていない者同士が出会う必要がある。ここがそういう場所となるよう期待しています」と期待を寄せ、川崎市の福田市長は「明るく開放的で、入ってきた瞬間からここから何かが始まると思わせられる。いろいろな人と交わることができる、すばらしい雰囲気で、まさにオープンイノベーションの場にふさわしいと思いました」と笑顔を見せながら「新しい企業を次々と生み出すことが、地域や国の発展には必要なこと。幸いにして川崎市は研究開発人材が中小企業まで大企業までフルセットでそろっている。それも官民合わせて400のもの研究開発期間がそろっているまれな都市。そこに誕生したこの場所から新しいものが生み出されていくはず。川崎が、海外のベンチャーエコシステムを誇る都市に追いつくように、新たなビジネスや研究をここから作り出していきたい」と意気込みを語った。

川崎市 福田紀彦市長

 三浦理事長も「先日インドネシアやシンガポールの方々と交流する機会を得たのですが、シンガポールは川崎・横浜と合わせたくらいの人口で大きな資源があるわけでもないスモールサイズの国ですが、1人あたりのGDPは全世界の中で9位。日本はというと1人あたりの数値では25位になる。これをいかに乗り越えていくかが日本の大きなミッション。川崎のように企業活動が熱い場で、いかに創業支援ができるかが、日本の発展の大きなカギとなると思います」と強く語った。

 この日は大企業の開放特許を中小・ベンチャー企業の新製品開発に結び付ける「川崎モデル」と呼ばれる現場訪問伴走支援の代表的な取り組みの一環として、キユーピー株式会社と森永製菓株式会社が登壇し、食をテーマにした知的財産マッチング会や、川崎市に拠点を置く研究開発型ベンチャーのピッチが行われた。

公益財団法人川崎市産業振興財団 三浦淳理事長