世界陸連が厚底シューズの使用を条件付きで許可

(写真:ロイター/アフロ)
 ワールドアスレチックス(世界陸連)が1月31日、規制の是非を議論していたナイキの厚底シューズ「ヴェイパーフライ」シリーズの使用を条件付きで認める決定をした。

 この厚底シューズは男女マラソンで世界新記録が続出し、今年の正月の箱根駅伝でも大半の選手が使用していたことから大きな注目を集めていた。

 靴底のクッション部分に挟みこまれた炭素繊維のプレートが高いクッション性と反発力を生み出す構造となっており、「ドーピングシューズ」と批判する向きもあった。

 今回の決定では「靴底の厚さは4センチ以下」「埋め込むプレートは1枚まで」「市販品で誰でも購入できるもの」といった条件が付けられた。

 東京五輪のマラソン日本代表は男女ともあと1枠が未決定。「MGCファイナルチャレンジ」の結果を踏まえて決定するのだが、今後は男子が「東京マラソン」(3月1日)、「びわ湖毎日マラソン」(3月8日)で2時間5分49秒、女子は「名古屋ウィメンズマラソン」(3月8日)で2時間22分22秒の設定記録を上回る必要があったことから、同シューズの使用の可否に注目が集まっていた。

 設定記録を上回る選手がいなかった場合は男女ともMGC3位の大迫傑と小原怜が3人目の代表となる。