注目の“塩顔イケメン”宮沢氷魚がLGBTQ題材の映画で初主演「何もできない自分にむずむずしていた」

藤原季節 © JUNJI HATA
【藤原季節コメント全文】
「宮沢氷魚くんが演じた迅はダイヤモンドのような人です。迅が持っている傷だらけの魂が、映画の中で洗練されてまるでダイヤモンドみたいに輝いていくのです。
 一方、僕が演じる渚は泥で塗り固められた魂を持っています。でも泥を落とせば傷のないピュアな魂があるとは思います。
 撮影中は氷魚くんとほぼ24時間一緒に暮らしながら過ごしましたが、次第に2人とも役と心がシンクロしてしまい苦しみました。迅役が宮沢氷魚でなければあの苦しい撮影を乗り越えることは出来ませんでした。
 僕の娘を演じた外村紗玖良ちゃんは太陽のような女の子です。でも曇った心もちゃんと持っているので、つまり空です。そういえば娘の名前も空(そら)でした。
 宝石と空と今泉組に囲まれた幸せな日々。映画の一秒一秒が本当に僕の宝物です。この宝物を苦しみながら生み出しプレゼントしてくれた、今泉力哉監督をはじめとした『his』チームの皆に心から感謝します。早くこの宝物を日本中に届けたいです」

【今泉力哉監督コメント全文】
「私はLGBTQやまたそこからも漏れてしまうような人々の葛藤についてを主題にした映画をつくることは意識的に避けてきました。その方が逆に差別的ではないかと考えていたからです。だから、そういう人が群像の中に当たり前に存在している映画をつくってきました。でもこのお話を脚本のアサダさんからいただいて、自分にしかつくれないものもあるのかなと思い、引き受けました。
 ドラマ「his」では“自分が同性を好きかもしれない”と気づくまでを描き、そしてこの映画『his』では好きだけではどうしようもない正解のない感情について描きました。そこには男女の差なんてないのだなと、つくる過程で学んだこともたくさんありました。
 宮沢氷魚と藤原季節という、芝居の技術やうまさの前に、人として誠実で魅力的なふたりとこの作品をつくれたことをうれしく思います。この映画が多くの人の心を少しでも軽くできますように」
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